イギリス全土でロックダウンが宣言されたにも関わらず、ハーパーヒルの元採石場にできた鮮やかな青い湖には連日多くの市民や旅行者が訪れています。この「ブルーラグーン」という愛称で呼ばれる湖への訪問者を抑制するため、地元バクストンの警察はブルーラグーンを黒く染めるという苦肉の策を打ち出しました。
3月23日、イギリスのボリス・ジョンソン首相は新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため住民に対して不要不急の外出禁止を発表。「警察はルールに違反した国民を罰することになるだろう」と国民にルールの遵守を訴えました。バクストン警察によると、外出禁止令が出されたにも関わらず多くの人々が元採石場にある湖を訪れており、人気の観光名所と化していると発表。3月25日、バクストン警察は「この現状を変えるため私たちはラグーンを黒い染料で染め、あえてその魅力を薄めました。今はどうか家にいてください」とFacebookに投稿しました。
警察がこの湖を黒く染めたのは今回が初めてではありません。湖は有毒化学物質に汚染されており、その汚染度は洗濯用の漂白剤のpHレベルに近いほどです。そのため地元警察は湖の水に動物の死体や車、ゴミが含まれていることを示す看板を立て定期的に水を黒く染める対策を取ることで、人々がこの湖で泳ぐことを防いでいます。
地元警察による一連の対応の目的は英国での新型コロナウイルスの蔓延を抑制するために他なりません。ジョンソン首相は英国全土に暮らす3,000万世帯に対し家に留まるよう手紙を送り、こう綴っています。「物事は良くなる前に悪化するものです。しかし私たちはそのために適切な準備を行っています。全員がきちんとルールに従えば失われる命は減り、早く正常の生活に戻ることができるでしょう」
参考元:CNN