新型コロナウイルスの感染防止のため厳しい外出制限措置が講じられる中、フランス政府は動物保護施設からペットとして動物を引き取るための外出を許可することを決定しました。
動物保護協会(SPA)は3週間前、人々の接触を制限する措置に従って62の保護施設を閉鎖しました。しかし4月6日、SPAは里親候補者がペットを引き取りに来られないとなると保護施設は新たな家族を待つ何千もの動物を収容しきれず、安楽死させなければならなくなると警告し政府に再考を迫りました。その結果、政府は4月11日にSPAからの呼びかけを受け、保護施設から動物を家族に迎えるための外出に対しては寛容な対応を認めるという声明を発表するに至りました。この声明を受け内務大臣のクリストフ・カスタネル氏は「政府は動物愛護の名のもとにSPAの呼びかけを聞き入れることにした」と述べました。
しかしながら、感染のリスクを抑えるために引き取り方法について厳しい制限も課されます。まず、里親候補者は事前に引き取る予定のペットをSPAのウェブサイトで選び、予約をしなくてはなりません。そして予約が確定した後、保護施設により予約のスケジュールが記載された電子証明書が発行されます。里親候補者はその証明書を持って1人で引き取りに行かなくてはならないうえ、引き取りの際には保護施設が発行した証明書に加え外出証明書を携帯しなければなりません。
SPAの会長であるジャック・シャルル・フォンボンヌ氏は「私たちの保護施設には現在5,000匹の動物がおりますが、収容可能数は6,000匹です」と収容スペースが残り少ないと述べ、動物たちを安楽死させずに済むよう強く訴えました。
参考元 : THE LOCAL fr