チェコの首都であるプラハのヴァーツラフ広場にあるチェコ国立博物館では、5月25日から新型コロナウイルス感染防止のために市民が制作したマスクの展示会が開催されています。国立博物館には小さな展示コーナーが設けられ、公募で集まった何百もの作品から厳選されたフェイスマスクが展示されています。展示品の中には民族柄や国旗をイメージしたマスクや、自閉症の子供が制作したマスクなどユニークな作品が多く含まれています。新型コロナウイルスの感染が拡大した当初、チェコでは店頭でマスクが品薄となり多くの市民が自らマスクを作りました。
国立博物館の学芸員を務めるミラ・ブリアーノワ氏は、「世の中にあふれる大量の製品の中から何を未来に保存しておくか判断するのは困難です。しかし、市民が手作りをしたマスクは新型コロナウイルスの脅威を後世に伝える象徴的なものであると考えたのです」とコメント。前例のない脅威と未来への警鐘の意味を込めてマスクを展示する意義を強調しました。国立博物館は5月11日から運営を再開しており、来館者はマスクの着用や社会的距離の保持が求められます。一度に入館できる人数は300人とし、複数ある入館口も一つに集約されます。また、多くの人々の来館を促すために、運営再開から約1か月間は入場料を半額とすることを発表しています。
チェコは感染予防対策の一環として屋外でのマスクの着用を早期から市民に義務付けました。マスク着用による感染対策の根拠に賛否はありますが、多くの感染被害が確認されたスペインやイタリアと比べ、チェコの被害は小規模であることが報告されています。
参考元 : News Brig
https://newsbrig.com/history-in-the-making-as-czech-museum-opens-face-mask-exhibition/19827/