5月27日、スイスのアラン・バーセット保健大臣は記者会見の中で新型コロナウイルスにおける最新の規制緩和策を発表。3月16日から発令していた緊急事態宣言は6月19日に解除することを明らかにしました。シモネッタ・ソマルーガ大統領はメディアの取材に対し、「直近の数週間で新規感染者、入院患者数、死亡者数は低い数値で推移し安定しています。ウイルスは制御できる状態にあり、スイスは元の生活を取り戻しつつあります」と規制緩和に踏み切った経緯を説明しました。
大幅な規制緩和によって、5月30日より公共の場での集会の制限が5人から30人へ拡大。6月6日からは最大300人までが参加できるイベントや観光業の再開が許可され、映画館、劇場、プール、動物園、キャンプ場などの運営が可能となります。6月8日より国内フットボールリーグであるスイス・スーパーリーグも再開されますが、いずれも参加者や来場者は依然として社会的距離を確保し常に他者と2mの距離を空ける必要があります。
カリン・ケラー・サッター法務大臣は記者会見の中で国外への移動について触れ、シェンゲン協定に加盟している国への往来は7月6日までに許可される予定であると述べました。その中でも隣国のドイツ・オーストリア・フランスとの国境は6月15日から開放されることが決定しています。一方、サッター法務大臣はイタリア側が既に開放を発表しているスイスとの国境については改めて封鎖解除の日程を調整すると明言を避けました。
スイス連邦議会は追加の規制緩和を6月24日に改めて発表するとしています。現行の規制では8月31日まで禁止とされている1000人以上を動員するイベントの緩和についてなどが焦点となる見込みです。
参考元 : SWI