【ヨーロッパ渡航の最新情報はこちら】
欧州連合(EU)は3月5日、長年にわたり準備が進められてきた2つの国境管理イニシアチブの導入スケジュールを発表。「出入国管理システム(EES)」は2025年10月から導入を予定し、「欧州渡航情報認証制度(ETIAS)」は2026年第4四半期(10月~12月)より運用開始予定です。
出入国管理システム(EES)とは、非EU国籍者がシェンゲン協定加盟国の国境を通過する際に出入国を記録する自動化システムです。入国審査時に指紋や顔写真の登録は必要ですが、従来の手作業によるパスポートへのスタンプが廃止され効率的かつ正確な入国管理が可能となります。
一方で欧州渡航情報認証制度(ETIAS)は、シェンゲン協定加盟国へビザなしで訪問する渡航者に対して事前のオンライン申請を義務付ける制度です。ETIASは米国の電子渡航認証システム(ESTA)と類似したシステムで、渡航目的が90日以内の一般的な観光やビジネスで滞在する場合と、対象国での乗り換えに限定されています。手続きには申請料(18歳未満または70歳以上は無料)がかかり、承認されたETIASは最大3年間有効です。
どちらのシステムも日本を含むビザ免除対象国からの渡航者を対象とし、欧州内の安全保障強化を目的としています。今後は、これらのシステム導入に備えて余裕を持った旅行計画が推奨されます。
参考元:Schengen News・European Union・European Union