EES(入出国管理システム)とは?ETIASとの違いと日本人への影響を解説【2026年最新】

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EES(入出国管理システム)とは?ETIASとの違いと日本人への影響を解説【2026年最新】

更新日 : 2026/05/13

EES(入出国管理システム)とは?

EES(Entry/Exit System、入出国管理システム)は、欧州連合(EU)がシェンゲン圏において導入した、非EU市民の入出国を電子的に記録するシステムです。2026年より段階的に運用が開始されています。

EESはETIASとは別のシステムですが、両者は密接に関連しています。ETIASについての基本情報はETIASとは何か?をご覧ください。

EESの基本情報

項目 内容
正式名称 Entry/Exit System(EES)
日本語名 入出国管理システム
導入主体 欧州連合(EU)
対象者 シェンゲン圏を訪問する非EU市民(日本人含む)
目的 滞在日数の電子管理・オーバーステイの防止・セキュリティ強化
費用 渡航者負担なし(無料)

EESで登録される情報

EES導入後、シェンゲン圏に初めて入国する際に以下の生体情報が登録されます。

  • 顔写真(デジタル撮影)
  • 指紋(4本指の指紋スキャン)
  • 旅券情報(旅券番号・氏名・生年月日・国籍など)
  • 入出国日時・場所の記録

これらの情報は3年間保存されます(オーバーステイの場合は5年間)。

EES導入の背景と目的

パスポートスタンプからデジタル管理へ

これまでシェンゲン圏への入出国は、パスポートへのスタンプで管理されていました。しかし、スタンプは偽造や記録漏れのリスクがあり、滞在日数の正確な管理が困難でした。EESにより、すべての入出国が電子的に記録され、90日ルールの管理がより厳格化されます。

セキュリティ強化

  • 人身売買・テロ対策としての生体情報データベースの構築
  • 複数のIDや名前を使った不正入国の防止
  • ウォッチリストとの照合による入国審査の効率化

ETIASとEESの違い

比較項目 ETIAS EES
目的 渡航前の事前審査・承認 入出国記録の管理
申請タイミング 渡航前(オンライン申請) 入国時(空港・国境で自動登録)
費用 €7(18〜70歳) 無料
登録情報 個人情報・渡航歴・健康状態等 顔写真・指紋・入出国記録
有効期間 3年間 3年間(記録保存期間)
対象者 ビザ不要国の国民 シェンゲン圏を訪問する非EU市民全員
必要性 ETIAS承認なしでは搭乗・入国不可 拒否権なし(強制登録)

EESが日本人旅行者に与える影響

入国手続きの変化

EES導入後、日本人を含む非EU市民がシェンゲン圏に初めて入国する際、以下の手続きが追加されます。

  1. 自動ゲート(ABCゲート)またはカウンターで旅券スキャン
  2. 顔写真の撮影(専用カメラを使用)
  3. 指紋の登録(4本の指をスキャナーに置く)
  4. 入国審査官による確認

一度登録が完了すれば、同じパスポートで次回以降のシェンゲン圏入国時は自動ゲートが利用できる可能性があります。

空港での所要時間への影響

EES導入初期は、手続きに慣れていない旅行者が多く、空港の入国審査に通常より時間がかかることが予想されます。

  • 初回訪問者は追加で5〜15分程度の時間を見込むとよい
  • ピーク時期(夏季・年末年始)は特に混雑が予想される
  • 乗り継ぎ時間が短い場合は余裕を持った日程計画が必要

パスポートへのスタンプは廃止

EES導入後、従来のパスポートへの入出国スタンプは廃止されます。滞在日数はEESシステム上で電子的に管理されます。

EESとETIASの申請手順

ヨーロッパ渡航には、ETIASとEESの両方への対応が必要です。

手続き タイミング 詳細
ETIAS申請 渡航前(少なくとも72時間前推奨) 申請ガイド参照
EES登録 初回シェンゲン圏入国時 空港・国境の審査ゲートで自動実施

EESの導入スケジュール

ETIASの開始時期と合わせて、ETIASはいつから開始?もご確認ください。

  • 2026年:EES・ETIAS の本格導入開始
  • 段階的に全シェンゲン圏の空港・陸路国境・港湾に展開
  • 一部の国・空港では導入済みで先行運用中

EES対象国(シェンゲン圏)

EESの対象となるシェンゲン圏の国一覧はETIAS対象国一覧でご確認ください。ETIASとほぼ同じ国が対象となります。

よくある質問(FAQ)

Q1. EESへの登録を拒否できますか?

いいえ、EESへの登録は拒否できません。シェンゲン圏を訪問するすべての非EU市民に対して強制的に適用されます。登録を拒否すると入国を拒否される可能性があります。

Q2. EESに登録された情報はどこで使われますか?

登録情報はEUの入出国管理システム内で保管され、入国審査・セキュリティチェックに使用されます。EU外の第三国政府との共有は原則として行われません。

Q3. EESとETIASは別々に申請が必要ですか?

EETIASはオンラインで事前申請が必要ですが、EESは入国時に自動的に登録されるため、別途「申請」する必要はありません。ただし、初回入国時に空港で生体情報を登録する手続きがあります。

Q4. 子どもも指紋・顔写真の登録が必要ですか?

12歳未満の子どもは指紋登録が免除されます。顔写真については対象となります。詳細は入国時の審査官の指示に従ってください。

Q5. EES導入後、日本のパスポートへのスタンプはなくなりますか?

はい、EES導入後はシェンゲン圏の入出国スタンプはパスポートに押されなくなります。滞在記録は電子データで管理されます。

Q6. EESに登録された情報はどのくらいの期間保存されますか?

通常は3年間保存されます。オーバーステイ(滞在日数超過)が記録されている場合は5年間保存されます。保存期間終了後は自動的に削除されます。

Q7. EESが導入されると、90日ルールの管理はどう変わりますか?

EES導入により、90日ルールの管理が電子化・厳格化されます。入国審査官がリアルタイムで滞在日数を確認できるようになるため、意図せぬオーバーステイが起きにくくなります。ただし、意図的なオーバーステイへの対応も厳しくなります。