ETIAS(エティアス)の申請方法
Contents
ETIAS(エティアス)の申請対象者
どのような国籍の方がETIAS(エティアス)の申請対象者となるのでしょうか。
ETIAS(エティアス)は、シェンゲン協定に加盟する29か国に入国する日本人などのビザ免除国の渡航者が対象となります。
シェンゲン協定加盟国の追加により、ETIAS(エティアス)申請対象国は変更となる場合があります。2024年3月31日よりシェンゲン協定加盟国にブルガリアとルーマニアの追加が予定されており、ETIAS(エティアス)導入後は渡航の際に申請が必要となる見込みです。
ETIAS(エティアス)申請の対象国
以下の国のパスポート所持者はETIAS(エティアス)の申請が必要となります。
※ 対象国は随時更新や変更となる場合があります。
中華人民共和国の特別行政区
ETIAS(エティアス)で滞在可能な期間
ETIAS(エティアス)を申請して取得された方は、1回の渡航につき90日以内の滞在が認められます。
ETIAS(エティアス)を一度申請した方は、目安ではありますが1年間の半分(約180日)のうち、91日以上ETIAS(エティアス)対象国に滞在していない限り、ETIAS(エティアス)が有効であれば複数回の入国が可能となります。ただし、頻繁にEU諸国へ渡航される方や90日に近い滞在日数を希望される方はETIAS(エティアス)の対象外と判断される場合がありますので、併せてビザの申請もご検討ください。
ETIAS(エティアス)申請の際に必要なもの
ETIAS(エティアス)申請の際は以下の3点のご用意をお願いします。
- パソコンやスマートフォンによるオンライン環境(申請はオンラインのみとなります)
- 有効期限内でICチップ搭載の機械読み取り式のパスポート
- 申請費用支払いのためのクレジットカード(申請者ご本人の名義でなくても構いません)
ETIAS(エティアス)申請はオンラインにて申請することが可能です。電話や郵送での申請はできませんので、インターネットに接続可能なパソコンやタブレット、スマートフォンより手順に従って申請を行う必要があります。また、申請の際は渡航者のパスポート情報も必要になりますので、期限が有効なパスポートをご用意ください。なお、支払いはクレジットカードにて行う必要がありますが、ETIAS(エティアス)申請者ご本人名義のクレジットカードでなくても構いません。同行されるグループの代表者の方やご家族名義のクレジットカードでも決済可能ですので、事前に決済の代表者を決めておくことをお勧めします。
ETIAS(エティアス)申請の入力項目と質問事項
2025年よりEU諸国への渡航を希望される方は事前にETIAS(エティアス)申請が必要となりますが、申請の際にどのような情報を求められるのでしょうか。2024年2月現在、運用前ではありますが予想される申請フォームの内容について解説いたします。
申請フォームの入力項目
申請者の基本情報
- 姓
- 名前
- 生年月日
- その他の名前(通称や別名がある方)
- 出生した地(本籍地である必要はありません)
- 性別
- 現在の国籍
- 申請者の両親の名前(無記名でも可となることが予想されます)
- 自宅の住所
- メールアドレス
- 電話番号(自宅もしくは携帯電話)
※ EU諸国内にETIASの申請対象となる家族が居住している方は、家族関係の詳細な説明が求められる場合があります。
パスポート情報
- パスポート番号
- パスポート発行日
- パスポート有効期限日
- 他の国籍や市民権に関する情報(保有者のみ)
- 永住権の住所(保有者のみ)
その他の情報
- ヨ ーロッパでの旅行計画(最初に入国を予定している国や渡航予定の国など)
- 現在の就労先または在学先に関する情報
適格性に関する質問
- 過去の重大な過失や犯罪に関する有無
- 戦争地域への入国や渡航歴について
- 過去の渡航履歴と移民経験の有無について
- EU加盟国を含むETIAS(エティアス)対象国における入国拒否や強制送還の履歴
- 申請者が未成年者の場合、責任者の身元について
- 申請書が本人とは異なる第三者によって申請された場合、代行者およびその企業の身元について
以上がETIAS(エティアス)申請に必要な項目とされておりますが、今後の情勢などにより変更や追加があることも予想されます。なお、ETIAS(エティアス)による渡航認証許可を取得していても必ずEU諸国に入国できる訳ではございません。EU諸国への入国可否は入国審査時の管理官に委ねられますので、上記の項目に不安のある方はETIAS(エティアス)申請と併せてビザの取得もご検討ください。
ETIAS(エティアス)申請から承認までの流れ
2025年より、EU諸国への渡航を希望される方は以下の手順でETIAS(エティアス)申請を進めてください。
申請フォームに必要事項を入力
ETIAS(エティアス)の運用が開始されると専用の申請フォームが用意されます。申請フォームの内容に従って、お名前、ご住所、パスポート番号など必要な情報をご登録ください。なお、ETIAS(エティアス)申請にはヨーロッパへの入国に際し適正かを判断するいくつかの質問もございます。現在の健康状態や過去の犯罪歴に関する質問が予想されますので、「はい」か「いいえ」で質問にお答えください。
ETIAS(エティアス)の審査機関にて入国審査を行う
申請フォームの入力完了後はETIAS(エティアス)の管理運営を行う専門の審査機関にて適格性の審査を行います。申請から審査結果が届くまで最大で4週間ほどかかると予想されますので、なるべく早めの申請を心がけましょう。
審査結果の通知(渡航認証がおりた場合)
審査の後、無事にETIAS(エティアス)の渡航認証がおりた方については「渡航許可通知」としてETIAS(エティアス)番号が発行されます。この番号は渡航から帰国まで必要となりますので、手帳などに控えていただくかプリントアウトをしてパスポートと一緒に保管されることをお勧めします。
搭乗便を確定してヨーロッパへ渡航
ETIAS(エティアス)による渡航認証がおりた方は、搭乗する便を確定させてから当日空港へ向かいましょう。搭乗する航空会社のスタッフよりETIAS(エティアス)取得の有無やETIAS(エティアス)番号を求められる場合もございますので、グループの代表者の方は同行される全員分のETIAS(エティアス)番号を事前に把握しておくようにしましょう。
審査結果の通知(渡航認証拒否となった場合)
何らかの理由により「渡航認証拒否」との審査結果が通知された方は、ETIAS(エティアス)によるヨーロッパ渡航は認められませんので大使館にてビザの申請をご検討ください。
ETIAS(エティアス)申請から承認までにかかる時間
ETIAS(エティアス)申請から審査結果が届くまでの時間については、最大で30日かかることが予想されております。運用開始当初は混雑やEU側のシステムトラブルも考えられますので、EU諸国への渡航が決まった際は早めの段階でETIAS(エティアス)申請を行うことを推奨いたします。
ETIAS(エティアス)申請を行っていない場合は?
2025年より導入が開始される予定のETIAS(エティアス)申請ですが、事前に取得していない場合はどうなるのでしょうか。渡航当日にETIAS(エティアス)を取得していない方については、希望する飛行機への搭乗を拒否される恐れがあります。ETIAS(エティアス)は申請から審査結果の通知まで通常は数時間で完了する予定ですが、追加の書類提出や審査に時間がかかる場合は最大で30日ほどを要することと見込まれています。申請しても当日中に渡航認証許可が得られない可能性がありますのでご注意ください。ETIAS(エティアス)対象国へ一般的な旅行を計画されている方は年齢を問わずETIAS(エティアス)申請が必要となりますので、渡航が決まった段階で早めに申請手続きを開始されることをお勧めします。
18歳以下と70歳以上はETIAS(エティアス)の申請費用は無料となる見込みですが、ETIAS(エティアス)の取得は年齢関係なく必須となります。
ETIAS(エティアス)申請の利用条件について
ETIAS(エティアス)申請の利用条件は主に下記の3つに定められております
- 観光を目的とした渡航
- 就労を伴わない短期のビジネスを目的とした渡航
- 第三国への乗り継ぎ(トランジット)でEU諸国の国際空港を利用する場合
注意すべきはETIAS(エティアス)は空路のみでなく、旅客船(海路)やバスや鉄道(陸路)での渡航であっても必要となることです。EUの離脱を表明しているイギリスやアイルランドを経由して近隣諸国へ入国する場合はシェンゲンビザや当該のビザを求められることも予想されますので、目的地と経由する国についての順序や計画は慎重な立案をお勧めします。
ETIAS(エティアス)申請の際の注意点
- ETIAS(エティアス)公式サイトでの申請費用は7ユーロで、18歳以下と70歳以上は無料となる見込みです。
18歳以下と70歳以上は申請費用が無料となりますが、ETIAS(エティアス)の取得は年齢関係なく必須となりますので、ご注意ください。 - ETIAS(エティアス)の有効期間は3年となる見込みです。
ただし、パスポートの残存期間が3年未満の場合はパスポートの有効期限日と同日にETIAS(エティアス)も有効期限切れとなりますのでご注意ください。 - ETIAS(エティアス)の取得には最大30日かかることも予想されるため、旅行の計画を立案した時点で早めの申請が推奨されています。
ETIAS(エティアス)は現地到着の空港にて申請することが出来ません。渡航前にETIAS(エティアス)を取得していなければ飛行機の搭乗を拒否される恐れもありますので必ず申請を済ませておきましょう。
ETIAS(エティアス)導入発表時は公式サイトでの申請費用が5ユーロ、有効期限は5年と発表されておりましたが変更となった模様です。申請の基準や有効期限については今後も変更となる場合がありますのでご注意ください。
更新日 : 2024/05/31